自宅に本格的な防音室を作ろうとすると、気になるのが費用ではないでしょうか。
僕も新築時に、防音室を作るかどうか、どの業者に依頼するか、かなり比較しました。
この記事では、僕が約10年前に戸建て住宅へ作った防音室について、当時の見積書をもとに費用と内訳を紹介します。
見積書に記載された税込総額は3,543,210円。そこから値引きされ、見積書上の値引き後金額は3,200,000円でした。
なお、この記事で紹介する金額は約10年前のものです。現在の防音室の相場を示すものではありません。建物の構造、部屋の広さ、求める遮音性能、施工内容によって費用は大きく変わります。

結論|見積書上の値引き後金額は320万円
僕の防音室の見積書には、次の金額が記載されています。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 小計 | 3,280,750円 |
| 消費税等 | 262,460円 |
| 見積総額(税込) | 3,543,210円 |
| 値引き後金額 | 3,200,000円 |
実際の支払額については、当時の領収書や契約書を現在確認できていません。そのため、この記事では「実際に320万円支払った」と断定せず、見積書に記載された値引き後金額320万円として紹介します。
どんな防音室を作ったのか
この防音室は、新築時に音楽を楽しむための部屋として作りました。
主に想定していたのは、ドラム系の音や低音です。電子ドラム、ギター、ベース、アンプなどを置いて、自宅で音楽を楽しめる部屋にしたいと考えていました。
住宅街に建てる家だったため、夜に音を出したときに家の外へどの程度音が漏れるのかを特に気にしていました。
防音室用として確保したスペースは約8畳です。ただし、防音室は二重構造になるため、完成後に実際に使える室内は約6畳程度になりました。
新築時に防音室を作った理由
防音室を作るにあたっては、住宅ハウスメーカーの担当者とも綿密に話し合いました。
家が完成した後に防音室を追加する場合、既存の床・壁・天井を一部解体したり、防音室の材料を搬入するための経路を確保したりする必要が出てくる可能性があります。
そうなると、防音室本体の工事費だけでなく、解体工事や復旧工事の費用も必要になります。
そのため僕の場合は、後から防音室を追加するよりも、新築工事の段階で防音室を組み込んだ方が、費用を抑えやすいと考えました。
これは僕の家の条件に基づく判断ですが、防音室を作る予定があるなら、家の設計段階から住宅メーカーと相談しておくことをおすすめします。
見積書の詳しい内訳
見積書に記載されていた主な内訳は次のとおりです。
仮設工事
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 足場・養生・搬入搬出 | 75,000円 |
防音工事
| 内容 | 数量・単価 | 金額 |
|---|---|---|
| 遮音浮床構造 | 13㎡ × 22,000円 | 286,000円 |
| 遮音壁 | 35㎡ × 20,000円 | 700,000円 |
| 遮音天井 | 13㎡ × 24,000円 | 312,000円 |
| 塩ビ見切り | 15m × 450円 | 6,750円 |
| 天井補強 | 一式 | 75,000円 |
建具工事
| 内容 | 数量・単価 | 金額 |
|---|---|---|
| スチール製防音ドア | 2セット × 450,000円 | 900,000円 |
| 開口補強 | 一式 | 25,000円 |
| 防音ドア取付け工事 | 2か所 | 50,000円 |
| 前室工事 | 一式 | 15,000円 |
内装工事
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 床・タイルカーペット | 32,500円 |
| 壁・クロス貼り | 60,000円 |
| 巾木 | 6,000円 |
| 施工費 | 65,000円 |
| 塗装工事 | 80,000円 |
音響パネル
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 壁パネル | 150,000円 |
| 天井化粧吸音板 | 84,500円 |
電気・空調・換気工事など
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 配線・スイッチ・コンセント | 45,000円 |
| 照明器具 | 別途 |
| 空調工事 | 38,000円 |
| 換気工事・ダクトサイレンサ | 65,000円 |
| 残材処分 | 60,000円 |
| 雑工事・補足材 | 60,000円 |
| 運搬諸経費 | 90,000円 |
費用が大きかったのは防音ドアと遮音構造
内訳を見て特に大きいのは、スチール製防音ドアです。
防音ドアは2セットで90万円。防音室は壁や天井だけでなく、出入口もしっかり対策する必要があります。
また、遮音浮床構造、遮音壁、遮音天井を合計すると、これだけで129万8,000円です。
防音室は、簡易的な吸音対策とは異なり、床・壁・天井・扉・換気まで含めて考える必要があります。
見積書に載っていないサービスもあった
今回の見積書を見返していて、金額だけでは分からない施工会社の対応も思い出しました。
僕の場合は、大型のアンプを壁掛け・天吊りする作業を、追加費用なしで対応してもらいました。
また、プロジェクターについても、僕が金具や治具を用意しておけば、天吊りの作業まで対応してもらえました。
これらは見積書の主要項目には表れていませんが、実際に使う人にとっては非常にありがたいサービスでした。
防音室を業者に依頼するときは、見積書の金額だけでなく、こうした細かな対応をどこまで相談できるかも確認しておくとよいと思います。
10年間使って、防音室を作ってよかったか
この防音室は、現在まで約10年間使っています。
電子ドラム、ギター、ベース、アンプなどを置き、音楽を楽しむための部屋として使ってきました。
どんな音でも完全に外へ漏れないという意味ではありません。音の種類や時間帯、建物の条件によって聞こえ方は変わります。
それでも、僕が重視していたドラム系の音や低音について、比較した中で最も納得できる防音性能でした。
10年使った今でも、防音室を作ってよかったと思っています。もしもう一度家を建てるとしても、同じように防音室を作ると思います。
DAIKENやリブテックとも比較した
防音室を作るときには、YAMAHAのアビテックス、DAIKEN、リブテックなども比較しました。
ただし、以下の金額は約10年前に僕が比較したときの記憶です。現在の価格ではありません。
DAIKENは8畳で200万〜300万円ほどの記憶
当時、DAIKENの防音室は8畳で200万〜300万円ほどだった記憶があります。
内装の雰囲気はかなり魅力的でしたが、僕が確認した環境ではドラム音の漏れが気になりました。
これはDAIKENの製品全体を評価するものではなく、あくまで当時、僕が確認した条件での個人的な印象です。
リブテックは約270万円だった記憶
リブテックの施工例も確認しました。
非常に本格的で、まるでスタジオのような印象でした。費用は8畳で約270万円だった記憶があります。
ただ、家の中や屋外でドラム音が多少聞こえたことが、住宅街で夜に使うことを考えたときに気になりました。
最終的にフジ音響システムを選んだ理由
最終的に選んだのは、フジ音響システムです。
価格だけで比べれば、もっと安い選択肢もありました。
それでもフジ音響システムを選んだのは、僕が実際に音を出して確認した範囲で、比較した中で最も音漏れが少ないと感じたからです。
防音室は、単に部屋を作るというより、「家の中でどこまで音を出せる環境を買うか」という買い物だと思います。
防音室は8畳分のスペースを使っても、完成後は約6畳になった
防音室を作るときは、工事費だけでなく、必要な面積も考えておく必要があります。
僕の場合は約8畳分のスペースを防音室用に確保しました。しかし、壁や床、天井を二重構造にするため、完成後に実際に使える室内は約6畳程度になりました。
防音室は、工事費だけでなく、家の中のかなり大きな面積を使う設備でもあります。
今なら見積書で必ず確認したい項目
- 防音室本体の工事費
- 床・壁・天井の構造
- 防音ドアの数と仕様
- 前室の有無
- 換気・空調の費用
- 電気工事・照明工事の範囲
- 一次側配線など、別途になる工事
- 音響パネルや吸音材の費用
- 搬入・残材処分・諸経費
- 見積書に記載されていないサービスの範囲
- 完成後に実際に使える部屋の広さ
照明、一次側の電気工事、エアコン、プロジェクター、機材の設置などが別途になる場合もあります。
まとめ|約10年前の見積書では、値引き後320万円だった
僕の自宅防音室は、約10年前の見積書で税込354万3,210円、値引き後の金額は320万円でした。
実際の支払額については当時の資料を再確認できていないため、この記事では見積書上の値引き後金額として紹介しています。
防音ドアだけで90万円、遮音壁・遮音天井・遮音浮床構造で約130万円かかっており、防音室は構造部分に大きな費用がかかることが分かります。
金額だけを見ると、決して安い買い物ではありません。
しかし、僕は約10年間使い続けて、防音性能と使い勝手には満足しています。大型アンプやプロジェクターの天吊りにも対応してもらえたことで、見積書の金額だけでは分からないメリットもありました。
防音室を作る目的や必要な性能は人によって違います。電子ピアノやボーカル用の部屋と、ドラムや低音まで想定した部屋では、必要な構造も費用も変わるはずです。
この記事の金額は約10年前の一例ですが、防音室を検討している人が、見積書の見方や必要な費用を考えるときの参考になれば幸いです。
関連する記事
自宅防音室を作った全体記録|仕様・防音性能・10年間使った感想
※この記事の金額は約10年前の見積書をもとにしています。現在の価格や施工費を保証するものではありません。
